2011年6月13日月曜日

いのちがけで考えなければならないこと

 私たちが忘れてならないのは、未だに、放射能が広く日本中の県や市や町に、山や畑に降り注いでいて、高濃度の汚染水も原発から海に流れ続けていると言うことです。この危険な状況は、原発の処理が済まない限り、数ヶ月、あるいはそれ以上まだまだ続きます。

 その危険度を知る手立てとなる放射能の計測が、ようやくあちこちで始まりました。そして、想像以上に広範囲に放射能が降り注いでいることが判明しています。

 これからの私たちに問われるのは、体外被曝の何倍もの影響力があると思われる体内被曝の問題です。汚染された水、野菜や魚、肉、食品からどう自分のいのちを、家族や子どもたちのいのちを守ることが出来るか?と言うことです。

 政府の発表は言うまでもなく、テレビや新聞、雑誌の報道は、安全を知るためには決して十分ではありません。一人一人が独自に、真剣に、今口にしようとするものが果たして本当に大丈夫かどうかを判断して行かなければなりません。

 各地で収穫された野菜の安全度も公表されていますが、これも、簡単には信じてはいけないことでしょう。なぜなら、検査はあくまで、ごく一部のものについての検査であって、すべての野菜が安全だという保証では決してないからです。

 私の家では、わずか数メートル離れた所でも、線量が高いところもあれば、低いところもありました。放射能は、風の向きや雨によって、容易に、高いところと低いところの違いが出てきます。極端なことを言えば、計った野菜は大丈夫でも、となりの野菜が危ないこともあり得るのです。

 多くの農家は、良心的だとは思いますが、心配される野菜であっても、政府の規制がなければ出荷してしまうでしょう。魚も、広い海を移動するすべての魚が安全かどうかを計ることは不可能です。店頭に並べられた魚が100パーセント安全がどうかを知る手だてはないのが実情です。

 自給のために野菜や果物を作っている人たちも沢山います。自らの手で育てた野菜や果物、多少心配であってもきっと食卓にのせてしまうでしょう。善意で家族や友人に送る人たちも一杯いるはずです。漁師さんも自分で獲って食べる魚の汚染度を気にはなっても食べない人はいないはずです。

 汚染された牧草を食べた牛のミルクや肉も大いに心配です。お母さんや学校がどれだけしっかり安全を保証できるでしょう。加工された食品がいたるところで販売され、日本全国の外食産業に多くの検査の網を潜り抜けた食品が出回ることはほぼ間違いありません。

 決して不安をあおりたくはありませんが、今後の体内被曝の心配を考えるとほとんど絶望的に思えるのが実態です。この深刻な状況をどうサバイバルして行くか?すべての国民が、本当にいのちがけで考えていかなければなりません。

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