2012年11月15日木曜日

食の改革を見習え日本!

 モノゴトは、極まれば転ずると言われる。その言葉の通りに、あのファーストフードの国、アメリカの食へ取り組みが、今、大きく変わり始めているとテレビが伝えていた。 

 肥満があらゆる病気の温床になることは広く世界で知られているが、アメリカ国民の病気の激増とそれにかかる医療費の高騰は、我々日本人の想像以上に深刻のようである。 アメリカの医療費は、とても高額である。注射一本が1000ドル、約8万円。骨折の治療費が100万円から150万円。ちょっとした手術でも400万円から600万円もかかると言う。この金額ではとてもじゃないが、失業者や貧困層が治療を受けられるはずがない。怪我をしても救急車を呼べないのがアメリカだという話は以前からよく聞いたが、この医療費を聞くと納得がいく。 

 そんな国民のためにオバマ大統領は、広く多くの国民が医療を受けられるように「オバマケア」と言われる社会保険制度を打ち出している。しかし、そんなことをしたら社会主義国だ。と感じるアメリカ人も多いようだが、もはや、そんなことも言ってられないと言うのがアメリカの医療の現状のようである。 

 これを予防の面からも打開しようと学校給食がその内容を今大きく変えようとしている。 肥満を防ぎ、病気にかからないためと言われるある日の小学校の給食メニューは、豆腐のソテー、サラダ、バナナ、パン、牛乳。肉は極力出さないと学校の担当教師は言う。高校では、ヘルシーメニューを研究するクラブが出来、生徒自らがこれまでの食習慣を変えようと懸命に努力している。政府も、学校からコーラなどの清涼飲料水の自動販売機を完全に撤去したと大分前に聞いた。 この番組を見ていて、アメリカには未来の希望があると感じた。

 一方、最高の健康食と世界の専門家が認めている日本食だが、未だに、過去の欧米食を追いかけている日本は、その食事の内容を変えることが出来ていない。幼稚園、小学校の給食の内容を知ると暗い気持ちになるし、最高学府の大学の学生食堂の中身を見ると、この国に未来がないことを実感する。

  原発問題に限らず、早急に取り組まなければならない年間40兆円も使われている国民医療費、予防のための政策を打ち出さなければ、近い将来に国家の破産さえ危惧されている。この国の国民、政府が目覚めなければならない問題がここにもあることを認識したい。