2012年12月4日火曜日

日本と世界が変わる一票を!

いよいよ16日に、今後の日本と世界を大きく変える選挙が行われる。

  どんなに高邁な思想を持ち、未来につながる行動を心がけていても、私たちの生活、人生を日々大きく左右する環境そのものである国の仕組みを変えない限り、まだまだ遠い夢物語になってしまう。それが厄介ではあるが、決して無視することが出来ない政治と言うものである。 

 以前、アメリカ人の知人が教えてくれたことがあった。アメリカと言う国でアメリカ人になるには、三つの義務を果たさなければならない。その一つは、納税をする義務、第二は、法律を守る義務、そして、第三が、選挙をする義務だと言う。 日本では、ややもすると選挙は、国民の権利であると考えられがちだ。国政を担う人間を自分の一票が決められる。と言った具合で、今でも、多くの国民がそんな風に思っている節がある。また、メディアではそういう言い方を聞く場合が未だに多い。だから、選挙に行かないのは、単なる権利の放棄であって、国民としての義務の不履行だなどとは少しも思っていない。

  ところが、あの民主主義国家であるアメリカでは、選挙は、国民の誰もが果たさなければならない義務なのだと言う。まさにここに、日本がまだ国民の一人一人が自分の国をつくるのだと言う意識が持てない、いわゆる本来の民主主義国家の国民が持つべき精神に至っていないという現実が見えて来る。

  最近読んだ本の中に、日本は、社会主義国家である。と言う説があったが、まさしく、いろいろなことを見て来ると、日本はまだまだ、真の民主主義国家になどはなり得ていないのだとそう思える。 3.11の東北大震災、原発事故の被災者となって、この国が未だに民主主義でも、自立した国家でもないことを厭というほど知った。近代国家の態としてはまだまだ未熟な国だったのだ。そのアラワレが、事故後の政治、官僚、学者、メディア、国民等々のありとあらゆる分野に見て取れた。日本どころか、世界を震撼させ文明を変える歴史的事故を起こした当事国でもあるにも拘わらず、未だにその向かうべき未来への道筋をまったく歩けないでいる。 

 今度の選挙は、そんな日本が、国民自らに、あるいは、事故後注視する世界の国々に対して、その期待に応えることのできる国民であるかどうかを、態度ではっきりと示すことの出来る最後のチャンスでもある。 三年前、日本を変えて欲しいと思って選択した民主党にはがっかり、事故の張本人でもある自民党が、この機に及んで人気が出ているらしいが、昔の栄華の復活だけが目的の時代遅れの政党にも、もうこりごりだと言う多くの人の判断もまた正しいと思う。

  私のこの義務の一票を何処に投じようか?私自身も迷った。これまで期待していた維新の会へ投じるべきかどうかも散々迷ったが、どうやら、その集団も事故の原因となった悪しき日本の官僚政治の解体には期待が持てそうだが、それ以上の日本や世界の未来を見据えた政党ではないことが見えて来た。これで今度の選挙も期待が出来ないなとかなりがっかりしていたところへ、ようやく、唯一期待が持てそうな政党がぎりぎりになってようやく出て来てくれたようだ。滋賀県知事の嘉田知事の「日本未来の党」である。

  原発事故への取り組みは、ただ一国の課題などではない。それは、私たちの人生ばかりでなく、子々孫々に至、未来を左右し、これまでの文明を大きく転換させることの意味をも持つ問題なのだ。どの人に一票を投じるかは国民一人一人の義務である。ぜひ、意識を集中し予断なく一票を投じてもらいたいと思う。宙八